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岐阜新聞(2016年12月28日)オピニオンのページに寄稿しました

English Corporate Language Training - no longer a choice, but a necessity for innovation, growth and success 
- by Mario Nonkovikj - published on 28 December, 2016 in Gifu Shimbun


岐阜新聞 オピニオン 2016年12月28日

※ 岐阜新聞と朝日大学の許可を得て掲載しています。
※ 画像をクリックすると、拡大できます。


朝日大学客員准教授 マリオ・ノンコビック

Mario Nonkovikj
1977年生まれ。2002年来日。05年朝日大学経営学部英語非常勤講師、15年から国際ビジネス・異文化経営を教える。朝日大学イングリッシュ・ランゲージ・サロン統括コーディネーター。11年に株式会社ステライノベーションズ(外国語学校・翻訳通訳・海外経営コンサルティング)を設立。名古屋在住。39歳。(2016年12月28日現在)
































企業内での英語研修 成功に導くツール       

今や世界中の多くの企業が「共通語」の必要性を認識している。現在、17億5千万人もの人々が支障のないレベルの英語を話し、多くの研究結果が、英語運用能力が高い国や企業がより革新的であり、力強い成長を遂げる傾向にあることを明らかにしている。広い海に進出すればライバルが増え、そこで競争に打ち勝つべく、より強くあることが求められる。

楽天の会長兼社長、三木谷浩史氏が社内英語公用語化を打ち出した当時、強い関心を示す企業もあれば、批判的な眼差しを向ける企業もあった。しかし、三木谷氏はこれが正しい戦略だと自信を持っていた。

そしてその方針は実を結ぶこととなる。三木谷氏の英語必須の構想により、国内顧客のみを相手とする一国内企業であった楽天が、国内外に才能あふれる人材を有する極めて多様でパワフルな組織に再構築されていったのである。

現在、企業規模拡大を目指しグローバル市場に参入するため、新規採用や社内教育によりグローバルチームを作り上げるには、社内語学教育戦略を立てなければならないという認識が世界中で広まってきている。しかし現実、英語によるビジネスの世界が十分機能していると言えるであろうか。残念ながらまだ理想と現実はかけ離れていると言わざるを得ない。

今年行われたハーバード・ビジネス・レビューの調査において、業界により英語力に大きな差があること明らかになった。常に高い英語運用能力を示しているのは、コンサルティングおよび専門サービス業界のみであり、英語でのコミュニケーションが欠かせない物流、航空業界等の英語運用能力が低く、日本でも同じ傾向が見られる。

日本人労働者の英語運用能力は、「並レベル」というカテゴリーに分類されているが、意思疎通の失敗が、金銭的損失のみならず人の命に関わる問題につながりかねない防衛、自動車、航空、警備業界の英語コミュニケーション能力が世界的に見て非常に低いレベルにあることが懸念されている。

それにも関わらず、語学レベルに変化が見られないのはなぜだろうか。私は、講師、コンサルタントとしての14年余りの経験の中で、国内外の製造、IT、貿易、工業、自動車、航空業界の様々な企業を見てきた。中小企業から大企業の若手職員からCEOに至るまで、多くの人と会う機会に恵まれ、共に仕事をする中で、彼らの企業内英語教育や研修への取り組み方に2つの共通点を発見した。「短期的な視点」と「自己満足」である。

「短期的な視点」でしか物事を見ていない場合、経営者や従業員が英語研修の必要性に気づいた段階では時すでに遅し、という事態を招きかねない。「自己満足」は、経営戦略や社内の語学教育戦略が上手くいっているという信念を抱き、誤った安心感に浸ってしまっている状態である。

だがその戦略が効果的だと言うなら、事実、従業員の語学教育に成功していない理由をどう説明できるのか。以前、私が実際に自動車業界のマネージャーと交わした会話をご紹介したい。話の中で彼は私に「充実した社員研修を受けさせた結果、従業員が会社を去ってしまったらどうするのか。」と尋ねた。逆に、従業員の教育をせず、必要なスキルを備えていない従業員が残ったら、会社はどうなってしまうのか。このマネージャーは短期的なコストを案ずるあまり、先々の成長と繁栄の土台作りに貢献できる人材を育てるという変化の必要性に目を向けられなかったのだ。

このように、効果的な英語習得において最大の脅威は、外部ではなく内部、つまり組織内にある。多くの場合、企業の理念や目標と、語学教育の目的が相互に関連性を持たないことが問題となる。大多数の企業が、成長を見据え、最小限のリスクで効果的にビジネスを行う上で必要とされるスキルを習得することを目的とした具体的な語学教育戦略を立てられていない現実を見てきた。

継続的な向上を産み出す革新力の欠如、管理職の英語研修の重要性認識不足と手本となる人材の不在、曖昧な判断基準での教育サービス会社の選択、部署・従業員のニーズや企業のビジョンに関連のない研修の提供等が未だに社内語学教育の成功を阻む要因となっている。 

言語はコミュニケーション、ビジネスどちらにとっても最強のツールである。専門トレーナーの指導のもと、現実的かつ具体的目標を設定し、未知の環境に身を置くことが、語学学習の捉え方に変化をもたらす唯一の方法であり、そこでもたらされる心理的変化こそが、従業員のモチベーションや生産性を高めるにとどまらず、日本の企業をイノベーション、成長、成功という新境地へと導いてくれる最高の語学学習経験を生み出すのだと私は考える。

2016年(平成28年)12月28日 水曜日 岐阜新聞 朝刊 4ページ オピニオン